開催終了 企画展

紙のワンダーランド

親子のための美術展 不思議いっぱい 紙のワンダーランド

2002年7月20日(土) ~ 2002年9月16日(月)

紙は古来より、情報の伝達や蓄積に大きく貢献してきた「素材」である。今や全世界で大量に消費されている紙は、美術作品においても絵画の支持体として、また造形の素材そのものとして使用されている。本展は、紙が情報伝達の手段として活用されてきた背景と、造形芸術において作家がその特性をどのように活かしてきたかをさぐるとともに、紙を主な素材として制作する現代の作家たちの作品も併せて紹介し、紙のもつ豊かな表現力を味わうことを目指した。その構成は以下のとおりである。
「Ⅰ.紙とひととのかかわり」では、紙にはどんな種類があるのか、歴史のなかでどのように使われてきたのかを、甲骨、パピルス、絵巻物、ポスターなどの資料・作品をもとに簡単に紹介した。
「Ⅱ.紙の上のかたち」では、紙の特性をよく知ることのできる平面作品を展示した。特に「1 にじむ色、はしる線」では書や水彩などを、「2 かたちを写す紙」では錦絵やリトグラフなどの版画を、「3 さまざまな紙、いろいろなかたち」では紙の特性を活かす新しい手法を用いた現代作家の作品により、支持体としての紙がつくる豊かな表現に迫ることを目指した。
「Ⅲ 紙の大変身」では、紙の特性を活かした創作活動をおこなっている現代作家の中から橿尾正次、小林尚美、西村陽平、北山善夫、柳井嗣雄、半谷学の6人を選び、彼らの作品(インスタレーションを含む)にみられる紙の堅さ、柔らかさ、透明感、荒々しさなど多彩な造形表現を紹介した。
また、「紙のできるまで(和紙/パネル展示)」や「紙のいろいろ(見本展示)」、「紙とわたしたちのくらし(生活用品な玩具などの資料展示)」などにより、紙についてより詳しく知ることができる「紙のいろいろコーナー」を設置した。
以上の展示のうち、橿尾正次・北山善夫両氏の展示作業は「公開制作」として来館者が見学できるようにした。また公開制作中あるいは展示期間中に学校の授業との連携をおこなうなど、普及プログラムの新しい試みに取り組むことができた。

出品作家:
アンリ・マティス、パウル・クレー、マックス・エルンスト、ジョアン・ミロ、サム・フランシス、アンソニー・カロ、
フランク・ステラ、デイヴィッド・ホックニー、アラン・シールズ
葛飾北斎、歌川広重(初代)、湯浅一郎、小杉放菴、川崎小虎、大澤雅休、四方田草炎、小山田二郎、
郭仁植、橿尾正次、小林尚美、西村陽平、北山善夫、吉永裕、柳井嗣雄、日比野克彦、半谷学

会期
2002年7月20日(土)~9月16日(月・祝)
観覧料
一般400円(320円)、大高生200円(160円)
※( )内は20名以上の団体割引料金
中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料
主催
群馬県立館林美術館
助成
財団法人 地域創造

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